公開日 2016年02月19日
本日ここに、平成28年第1回定例市議会を開会し、提出しました平成27年度各会計別補正予算及び平成28年度当初予算のほか、諸議案のご審議をお願いするに先立ち、その概要についてご説明申し上げます。
まず、 議第1号 平成27年度中津市一般会計第4号補正予算につきましては、2億9,419万4千円を減額し、補正後の予算総額は418億7,704万円となりました。
その主なものとしましては、歳入予算では、平成27年12月18日に閣議決定された『一億総活躍社会の実現に向けて緊急に実施すべき対策』に沿った必要経費が措置された国の平成27年度第1号補正予算に対しまして、平成28年度当初予算計上を予定していた事業を一部前倒すなど積極的に対応したところですが、その他は事業費の確定などによる減額補正などを行います。歳出予算では、国の第1号補正予算に対応した、「地方創生加速化交付金」事業として、交付金の主旨に沿い、サイクリングロードを核として、景観だけでなく、山国米、そば、ひがた美人などの「食」を含め、山国川の上・下流域を一体とした「中津耶馬渓ブランド」として戦略的に観光振興に取り組むための各種事業、農業後継者育成等による農業振興を図るために農業生産法人やまくにを核とした取り組みを推進すると同時に、中山間地域への移住促進に取り組むための各種事業を計上しています。そのほかは、事業費の確定や決算見込による減額などであります。
繰越明許費につきましては、総務管理事業費外53件の追加と5件の変更の予算措置です。
議第2号 平成27年度中津市国民健康保険事業特別会計第4号補正予算から議第11号 平成27年度中津市中津駅北土地区画整理清算事業特別会計第1号補正予算までの各補正予算につきましては、事業費の確定や決算見込みによるものが主な内容です。
議第12号 平成27年度中津市病院事業会計第1号補正予算につきましては、事業費の決算見込みによるもので、主な内容は外来収益及び給与費の増などによる補正です。
議第13号 平成27年度中津市水道事業会計第1号補正予算につきましては、収益的収支及び資本的収支とも事業費の決算見込みによるものが主な内容です。
引き続きまして、議第14号 平成28年度中津市一般会計予算につきまして、予算編成の基本方針及び施策の概要をご説明申し上げます。
まず、平成28年度予算編成の基本方針については、事業の目的、効果とともに現下の財政状況及び将来の財政負担を慎重に検討するなどし、予算編成に努めました。
また、今後の重点施策としては、昨年策定した「中津市版まち・ひと・しごと創生総合戦略」を踏まえつつ、「安心づくり」、「元気づくり」、「未来づくり」、「連携と結集」の4つの柱により、「暮らし満足NO.1」に向けた第一歩を踏み出す予算を計上したところであります。
一般会計の予算規模は、重点政策の実現及び将来の財政見込み、いわば「攻め」と「守り」の両面を考慮し、416億4,476万9千円(対前年度比0.8%の減)としたところであります。
以下、4つの柱である「安心づくり」、「元気づくり」、「未来づくり」、「連携と結集」に掲げる主要事業を中心に、その概要についてご説明申し上げます。
まず、歳入予算の市税につきましては、現在の経済状況や今後の見通しなどを勘案し、対前年度比で0.7%の減を見込んでおります。また、地方交付税においては、合併算定替えの特例措置が終了したことによる段階的縮小の影響を勘案し、対前年度比で1.6%の減を見込んでおります。
次に、歳出についてですが、1つ目の「安心づくり」につきましては、医療・福祉の充実として、予防事業において新規に感染性胃腸炎及びおたふくかぜワクチンの助成に係る経費や、不妊治療費助成に係る経費などを計上しています。また、高齢者の健康と活躍の場づくりとして、豊寿園建替えのための工事関係経費や市民自らが主体的に介護予防に取り組むための仕組みづくりとして、『元気!いきいき週一体操教室』の実施に係る経費を計上しています。
次に、子育て環境づくりでは、合計特殊出生率2.0を目指し、新規に第二保育所及び第三保育所において実施する一時預かり事業に係る経費のほか、夏休み、冬休み、春休みの長期休業期間を対象とした放課後児童クラブの運営に係る経費、認可保育施設等への入所に伴う多子世帯の負担を軽減し、子育て環境の整備を目的とした『中津にこにこ保育支援事業』に係る経費、未婚者へ出会いの場を提供することで、少子化対策及び定住対策の一助とする『出会いの場づくり事業』に係る経費、私立保育園の増改築に伴う経費の助成や新規に認定こども園の増改築に伴う経費の助成などを計上しています。
次に、障がい者の自立支援では、障がい者への就労機会を促進するための経費などを計上しています。
次に、地域コミュニティーの活性化では、山国地域の買い物支援に係る経費や今津校区の活力活性化対策に係る経費のほか、新規に小規模集落などに居住する高齢者の方々が安心して公共交通を利用できるよう、地域の実情に合った利便性の高い低床小型バス車両の導入に係る経費やコミュニティバスの新規路線として耶馬溪津民地区及び下郷地区の運行に係る経費や、新規路線運行に伴うコミュニティバスの導入に係る経費を計上しています。
また、災害に強い安全なまちづくりでは、現在行っている防犯パトロール事業の内容を見直し、新規に安心パトロール事業として、従来の防犯パトロールに加え、環境監視活動、高齢者や子供の見守り活動などを行うこととしており、それに伴う経費を計上しています。
続いて、2つ目の「元気づくり」についてですが、企業誘致と地場産業の育成として、新規に地元企業への雇用機会の創出を図ることを目的とし、市内企業の情報をホームページに掲載するための経費や、新商品開発など新たな事業展開を図ろうとする中小企業者を支援するためのクラウドファンディング活用に係る経費、進出企業への優遇措置として固定資産税の助成に対する経費を計上しています。
次に、6次産業化の推進など第一次産業の活性化では、農業公社やまくにを中心とした中山間地域農業再編対策に係る経費、耕畜連携等循環型農業の基盤となる畜産振興に必要な経費や、大分県漁業協同組合中津支店が主体となって行っている中津干潟を利用したカキ養殖「ひがた美人」の事業化・ブランド化に係る経費など農林畜水産業の振興を図るための経費を計上しています。
次に、観光振興では、山国川上・下流域一体として、かつ戦略的に取り組むため、中津耶馬溪観光協会と連携し、情報発信やイベント、体験型観光ツアー等の取り組みに必要な経費などを計上しています。
次に、移住促進では、移住相談からアフターフォローを含めた移住者からの相談を地域のリーダーや先輩移住者など地域の方と連携しながら、移住者が地域に溶け込めるよう支援していくための相談窓口に取り組むこととしており、空き家改修に係る経費のほか、新規に空き家対策計画策定に係る経費などを計上しています。
次に、地域のにぎわいづくりでは、新規に『がんばる商店街支援事業』として、商店街の活性化を推進するため商店街が取り組むイベント等に対する助成や昨年、中津市の日ノ出町商店街を舞台に撮影を行ったサブイボマスクの公開に合わせたイベント関係経費などを計上しています。
また、文化・スポーツの振興では、新規に「耶馬渓」をテーマにした日本遺産の認定申請に向けた取り組みに必要な経費のほか、今年度、芝の張替を行った山国コロナ陸上競技場の芝管理に係る経費などを計上しています。
続いて、3つ目の「未来づくり」についてですが、教育のまちづくりとして、新規の取り組みとして、山国の三郷小学校5・6年生を対象にした『山国通学合宿』に係る経費や公立保育所での外国青年による英会話教室を実施するための経費、ハード面では小学校施設空調設備設置に係る経費、幼児教育の充実や待機児童の解消を図ることを目的とし、国際化に対応できる人材育成のため、幼稚園から中学校までの外国青年による授業、新規に幼児教育2年制の試行に係る経費などを計上しています。
次に、生涯学習とやりがいのあるまちづくりとして、高齢者が自らの教養と生きがい創出を目指す学習の場として開催する生涯学習教室に係る経費、企業の技術力向上を目的とした『IT化促進支援事業』の受講費用を助成する経費、雇用の確保や産業の発展を目的とした創業支援のため、県、商工会議所や金融機関等の各創業支援機関と連携し開催する『創業支援セミナー』に係る経費、新規に和田コミュニティーセンター(仮称)建設に係る経費を計上しています。
また、インフラ整備においては、中津日田道路関連の八面山線道路改良のほか、下池永西大新田線外1線道路整備、御澄池東通り線道路改良、山ノ中小平線外1線道路改良などに係る経費を計上しています。
最後に、4つ目の「連携と結集」についてですが、国・県との連携として、国・県の各種補助金を最大限活用しながら、連携して事業に取り組みます。また、農林水産省、県市町村振興課あるいはツーリズムおおいたに職員を派遣します。
また、中津市の観光・物産の情報発信・販路拡大、企業誘致、移住促進等の情報収集・発信の最前線の窓口として、大分県東京事務所に職員を派遣し「中津市東京事務所」としての機能を持たせます。
さらに、「安心づくり」、「元気づくり」、「未来づくり」の3本柱に掲げる施策の実施にあたっては、各方面の各種団体と連携し取り組んでいくとともに、大学や各種団体との連携強化にも積極的に取り組んでいきます。
債務負担行為につきましては、中津市土地開発公社が行う大新田北企業用地取得造成事業(2工区)の借入金及び利子に対する債務保証外3件を計上しています。
引き続きまして、各特別会計の予算についてご説明申し上げます。
議第15号 平成28年度中津市国民健康保険事業特別会計予算から議第25号 平成28年度中津市中津駅北土地区画整理清算事業特別会計予算につきましては、それぞれ事業費の動向を見込んだ所要経費のほか、施設維持管理経費、建設事業費などを計上しています。
議第26号 平成28年度中津市病院事業会計予算につきましては、収益的収支の収入では、入院外来収益を計上し、支出では、職員給与費、薬品等の材料費などを計上しています。資本的収支の収入では、出資金などを計上し、支出では、既存病床の効率的な活用のための病棟増築に伴う建設費及び器械器具整備費などの経費を計上しています。
議第27号 平成28年度中津市水道事業会計予算の資本的収支につきましては、未給水世帯解消のための配水管の拡張事業及び三口浄水場の更新事業などに係る経費を計上しています。
以上が予算関係議案などの概要でありますが、このほかにも新規に設備投資額に対する助成や用地取得に対する助成など企業立地を促進するための「中津市企業立地促進条例」の制定案など、市条例の制定案及び一部改正案などを提出していますので、それぞれにつきましては、ご審議いただく折に詳しくご説明申し上げます。
議員各位におかれましては、何卒慎重にご審議の上、ご賛同賜りますようお願い申し上げまして、提案理由の説明を終わらせていただきます。