平成29年第1回定例市議会提出議案説明書

公開日 2017年02月22日

 本日ここに、平成29年第1回定例市議会を開会し、提出しました平成28年度各会計別補正予算及び平成29年度当初予算のほか、諸議案のご審議をお願いするに先立ち、その概要についてご説明申し上げます。
 まず、議第1号 平成28年度中津市一般会計第5号補正予算につきましては、8億8,699万7千円を減額し、補正後の予算総額は428億8,051万7千円となりました。
その主なものとしましては、歳入予算では、市税について、3億3,516万8千円を増額補正しています。また、寄附金において、ふるさとなかつ応援寄附金の増額見込などにより、2,080万9千円を増額補正しております。
 歳出につきましては、ふるさとなかつ応援寄附金の増額見込に伴い、ふるさとなかつ応援基金積立金の増額のほか、国の補助事業確定により、防犯対策を目的とし施設整備を行う介護サービス事業者に対して助成する経費を計上しております。そのほかは、事業費の確定や決算見込みによる減額などであります。
 繰越明許費につきましては、本耶馬渓支所庁舎整備事業費外35件の追加と6件の変更を計上しています。債務負担行為につきましては、南部まちなみ交流館指定管理委託料外14件の追加と1件の廃止を計上しています。
 議第2号 平成28年度中津市国民健康保険事業特別会計第5号補正予算から議第10号 平成28年度中津市中津駅北土地区画整理清算事業特別会計第1号補正予算までの各補正予算につきましては、事業費の確定や決算見込みによるものが主な内容です。
 議第11号 平成28年度中津市病院事業会計第3号補正予算につきましては、事業費の決算見込みによるもので、主な内容は入院収益及び材料費の増などによる補正です。
 議第12号 平成28年度中津市水道事業会計第1号補正予算につきましては、収益的収支及び資本的収支とも事業費の確定や決算見込みによるものが主な内容です。
 引き続きまして、議第13号 平成29年度中津市一般会計予算につきまして、予算編成の基本方針及び施策の概要をご説明申し上げます。
 まず、平成29年度予算編成の基本方針につきましては、本年度、「暮らし満足No.1のまち中津」を将来の都市像とした第五次中津市総合計画「なかつ安心・元気・未来プラン2017」の策定に取り組みました。平成29年度は、この「なかつ安心・元気・未来プラン2017」の施策をスタートさせる大事な年となることから、当プランの方針に沿った施策の積極的な展開に努めました。
 一方、現在の財政状況下において、「なかつ安心・元気・未来プラン2017」の施策実現の「礎」となるべく安定した財政基盤の確立のため第3期中津市行財政改革5ヶ年計画「中津市行政サービス高度化プラン」及び公共施設の老朽化による将来の財政負担を軽減するため、公共施設の適切なマネジメント方針を定めた公共施設等総合管理計画「中津市公共施設管理プラン」の策定にも取り組み、経費削減、事務事業の見直し等に努めました。
 予算編成にあたりましては、「なかつ安心・元気・未来プラン2017」と「中津市行政サービス高度化プラン」及び「中津市公共施設管理プラン」のいわば「攻め」と「守り」の両面を考慮し、限られた財源の中で最大限の効果を発揮するようバランスのとれた予算の編成に努めたところでございます。
 また、主要施策としては、「なかつ安心・元気・未来プラン2017」の施策の大綱となる「安心づくり」「元気づくり」「未来づくり」の3つの柱に沿った施策を積極的に展開し、「暮らし満足No.1のまち中津」創生元年予算として計上したところであります。
 以上のような考えでまとめた平成29年度一般会計当初予算案の規模は、417億6,066万9千円となり、前年度当初予算と比較しますと0.3%の増となります。
 以下、「なかつ安心・元気・未来プラン2017」の施策の大綱となる「安心づくり」「元気づくり」「未来づくり」の3つの柱に沿った新規・主要施策を中心に、その概要についてご説明申し上げます。
 まず、歳入予算の市税につきましては、現在の経済状況や今後の見通しなどを勘案し、対前年度比で0.8%の増を見込んでおります。また、地方交付税におきましては、合併算定替えの特例措置が終了したこと及び国の平成29年度地方財政対策において地方交付税が減額となっていることを勘案し、対前年度1.6%の減を見込んでおります。起債の発行額におきましては、対前年度比7.3%の減としており、起債発行額の抑制に努めたところであります。
 次に、歳出につきましては、1つ目の「安心づくり」に関しまして、高齢者福祉を充実させるとともに、いつまでも元気でいられる環境づくりについて、介護保険事業特別会計の地域支援事業と併せながら、取り組んでまいります。まず、高齢者福祉の充実につきましては、福祉的交通弱者支援対策としまして、高齢で身体的要因かつ収入面から公共交通機関を利用できない方への外出支援としてタクシーチケットを給付する経費のほか、中山間地域である旧下毛地域の課題解決に向け、独居老人宅への安否確認や日常生活での困りごとに対する支援等を行う田舎困りごとサポート事業に係る経費などを計上しております。また、在宅医療と介護の切れ目のない連携を支援する相談窓口として在宅医療・介護連携支援センターの設置に係る経費などを計上しております。次に、いつまでも元気でいられる環境づくりに関しましては、市民自らが主体的に介護予防に取り組むための仕組みづくりとして、「元気!いきいき☆週一体操」事業の更なる拡大に係る経費を計上し、健康寿命の延伸を図ります。このように、高齢者福祉及び健康寿命の延伸等の高齢者の多様なニーズに応じた施策の充実を図ってまいりますが、従来行ってきました敬老祝金に関しましては、受給対象者の増加が見込まれ財政負担の増が想定されること等を考慮し、高齢者福祉施策の更なる展開のために事業内容及び事業費の見直しを行い長寿祝金として予算を計上しております。
 次に、子ども・子育て支援の充実では、みんなが子育てしたくなるまちづくりの取り組みを進め、親子で集える居場所づくりとして、交通の便のよいサンリブ中津内に雨の日でも遊べる子どもいきいきプレイルームを設置する経費及びダイハツ九州スポーツパーク大貞に大型遊具を設置する経費を計上しております。また、乳幼児が健やかに成長・発達できるよう、妊婦期から子育て期までにわたる切れ目のない総合的相談支援を目的とした「子育て世代包括支援センター」の設置に係る経費のほか、放課後児童クラブの増設に係る経費、大幡児童クラブの建替えに係る経費、私立保育所や認定こども園の増改築に伴う費用の一部を助成する経費、国の「ニッポン一億総活躍プラン」に基づく保育士の処遇改善に係る経費などを計上しております。さらに、予防医療の観点から未就学児から中学生までを対象にインフルエンザ予防接種を助成する経費を計上しております。
 次に、障害者の自立支援では、福祉的交通弱者支援対策としまして、身体的要因かつ収入面から公共交通機関を利用できない方への外出支援としてタクシーチケットを給付する経費のほか、教育福祉センター内で実施しています福祉相談室を、電話相談は24時間対応とし、より専門的で、利用しやすく、スピーディーな相談窓口である大分県内初の基幹相談支援センターとして設置する経費などを計上しております。
 次に、地域コミュニティの活性化では、同じ地域に住む住民同士での支え合いによる高齢者等への困りごと支援を目的とした住民型有償サービスの立ち上げに要する費用の一部を助成する制度を拡充する経費のほか、地域おこし協力隊の増員及び道の駅耶馬トピア内ふるさと塾を改装し、地域おこし協力隊員が情報発信基地としてカフェ事業を展開する経費などを計上しております。また、介護保険事業特別会計における地域支援事業におきまして、高齢者が集うサロン設置への助成に係る経費を計上しております。
 次に、災害に強い安全なまちづくりでは、スマートフォンやケーブルテレビを利用した災害情報伝達・配信システムの導入に係る経費のほか、市民に防災知識の普及啓発を行い、災害時には迅速かつ正確な情報提供を行うため、防災に関する独自のポータルサイトの作成に係る経費を計上しております。
 続いて、2つ目の「元気づくり」についてですが、まちのにぎわいづくりででは、商店街の魅力の向上及び活性化を目的として、商店街の空き店舗を活用する新規出店者等に対し、空き店舗の改修に要する費用の一部を助成する経費のほか、本年度に引き続き、商店街が取り組むイベント等の開催に要する費用の一部を助成する「がんばる商店街支援事業」に係る経費などを計上しております。
 次に、企業誘致と地場企業の育成として、地元企業への雇用機会創出を図ることを目的とし、企業合同就職説明会の開催に係る経費のほか、中小企業のニーズに沿った技術力向上のための支援を目的として、地元企業勤務者等に対し、仕事に役立つ資格を取得する際に要する費用の一部を助成する経費、中山間地域の活性化も兼ね、旧下毛地区で起業する者に対し、初期投資に要する費用の一部を助成する経費などを計上しております。また、進出企業や設備投資を行った企業への優遇措置として固定資産税等の助成に係る経費を計上しております。
 次に、一次産業振興・六次産業化では、中津市の果樹産地の維持・育成を図るため、果樹農家への農業機械、施設の導入に対する費用の一部を助成する経費のほか、中津産で質の高い特徴ある産品を戦略品目としてブランド化し、付加価値を高めるため「なかつ六次産業推奨品」認証の取り組みに係る経費などを計上しております。また、漁業振興や漁業者の所得向上を目的として、中津特産のカキ、アサリ、ハモ等の水産物ブランド化及び販路拡大に係る経費などを計上しております。
 次に、山国川上流から周防灘に至る中津市が一体となった観光振興として、城下町中津の観光振興に係る経費をはじめ、「メイプル耶馬サイクリングロード活性化事業」に係る経費、日本夜景遺産に認定された八面山の観光施設整備等に係る経費などを計上し、観光誘客を図ります。
 次に、移住促進では、移住者の呼び込みの取り組みとして、東京、大阪、福岡等で開催される移住相談会への積極的な参加やPRパンフレット等の作成に係る経費のほか、空き家の改修や家財等処分に要する費用の一部を助成する経費などを計上しております。
 次に、文化・スポーツの振興では、2019年のラクビーワールドカップ、2020年の東京オリンピック・パラリンピックのキャンプ地誘致の実現に向けて誘致活動や機運醸成を目的としたイベント開催等に要する経費のほか、平成30年に大分県で開催される「第33回国民文化祭・おおいた2018」に向けたプレイベント開催等に係る経費などを計上しております。
 続いて、3つ目の「未来づくり」についてですが、学びたい教育のまちづくりでは、子どもたちの将来の夢や希望を実現させるために学力向上は必要であり、そのために、子どもたちの学びを支える補充授業やグローバル人材の育成等を積極的に実践する「学びに向かう中津っ子支援事業」に係る経費のほか、小中学校における学校図書館司書、学力向上学習補助員等の増員に係る経費などを計上しております。
 次に、生涯学習・産業教育の推進では、児童生徒に対しキャリア教育・職場体験を目的とした「職人フェスティバル」の開催に係る経費のほか、学校、家庭、地域の協働による子育てを活性化し、地域ぐるみで子どもを見守り育む「地域協育振興プラン推進事業」に係る経費などを計上しております。
 次に、環境の保全につきましては、中津市の幅広い環境問題・自然環境の実態に対応し、市民、事業者、行政の三者の協働による環境保全活動の実行を目的とした「中津市環境基本計画」及び中津市役所の温室効果ガスの排出削減と中津市全域の一般家庭、事業所の自然的・社会的条件に応じた温室効果ガスの排出抑制を行う「第三次中津市地球温暖化対策実行計画」の策定に係る経費のほか、生活排水対策として、公共下水道及び農業集落排水に繋ぎ込む費用の一部を助成する経費などを計上しております。
 次に、インフラ整備・維持では、中津日田道路関連の八面山線道路改良のほか、県道中津高田線と市民病院を結ぶ下池永西大新田線など道路改良に係る経費、公園遊具の長寿命化対策に係る経費、農道・水路の整備に係る経費などを計上しております。
 その他、住民票の写しや印鑑登録証明書、課税証明書等の各種諸証明の交付につきまして、市民の利便性や行政サービスの向上のため、平成30年1月よりコンビニでの交付を行うこととし、そのコンビニ交付に必要なシステムの構築に係る経費を計上しております。
 債務負担行為につきましては、イントラネット機器借上料外5件を計上しています。
引き続きまして、各特別会計の予算についてご説明申し上げます。
 議第14号 平成29年度中津市国民健康保険事業特別会計予算から議第23号 平成29年度中津市中津駅北土地区画整理清算事業特別会計予算につきましては、それぞれの事業費の動向を見込んだ所要経費のほか、施設維持管理経費、建設事業費などを計上していますが、議第18号介護保険事業特別会計予算においては、一般会計において説明したとおり、「なかつ安心・元気・未来プラン2017」の施策である、高齢者の福祉と活躍の場づくり及び地域コミュニティの活性化に関する施策の展開に要する経費の予算計上を行っております。
 議第24号 平成29年度中津市病院事業会計予算につきましては、収益的収支の収入では、入院外来収益を計上し、支出では、職員給与費、薬品等の材料費などを計上しております。資本的収支の収入では、企業債、出資金などを計上し、支出では、新病棟及びリハビリ棟の建築に伴う建設費、器械器具整備費などの経費を計上しております。
 議第25号 平成29年度中津市診療所事業会計予算につきましては、平成29年度から小児救急センターを市民病院とは別組織として運営するにあたり、新たに設けた特別会計です。収益的収支の収入では、外来収益を計上し、支出では、職員給与費、薬品等の材料費などを計上しております。資本的収支の支出では、器械器具整備費を計上しております。
 議第26号 平成29年度中津市水道事業会計予算につきましては、資本的収支につきましては、未普及世帯解消のため配水管の拡張事業及び三口浄水場の更新事業などに係る経費などを計上しております。また、平成29年度から統合される簡易水道事業に係る経費を収益的収支に計上しております。
 以上が予算関係議案の概要であります。
 次に、予算外議案のうち、主なものについて、その概要をご説明申し上げます。
 まず、議第27号 行政組織の変更に伴う関係条例の整理に関する条例の制定につきましては、第五次総合計画である「なかつ安心・元気・未来プラン2017」の推進に向け、政策企画力の強化を図るため企画部門を独立させ観光部門と統合のうえ「企画観光部」に改めるとともに、第一次・第二次・第三次産業間の連携を強化し六次産業化など産業振興を図るため商工部門と農林水産部門を統合した「商工農林水産部」に改める平成29年度の組織改編に伴い、関係条例の改正等整理を行うものです。
 議第44号 中津市病院事業の設置等に関する条例の一部改正につきましては、さきほどの議第25号 平成29年度中津市診療所事業会計予算に関連しますが、中津市診療所事業小児救急センターの開設に伴い、センターの使用料等、管理者及び企業職員の給与その他の関係条例について、所要の改正を行うものです。
 議第45号 第五次中津市総合計画基本構想につきましては、まちづくりの最も基本的な計画であり指針として、本市の現況と発展課題をもとに将来都市像を定め、その実現のための基本目標やまちづくりの理念及び施策の大綱を示すものです。
 このほかにも、市条例の制定案及び一部改正案などを提出していますので、それぞれにつきましては、ご審議いただく折に詳しくご説明申し上げます。
 議員各位におかれましては、何卒慎重にご審議の上、ご賛同賜りますようお願い申し上げて、提案理由の説明を終わらせていただきます。

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