本日、ここに令和2年第1回臨時市議会を開会し、提出しました予算議案のご審議をお願いするに先立ち、その概要についてご説明申し上げます。

　現在、新型コロナウイルス感染症が全国で拡大を続け、市民生活や企業の経済活動に大きな影響を及ぼしています。中津市では、この国難ともいえる問題に迅速かつ適切に対応していくため、小中学校の臨時休校への対応、中小企業の資金繰り支援、災害用備蓄マスクの提供、各種支援制度の広報・周知等に努めており、その財源として予備費の活用や令和元年度補正予算の専決処分も行ったところです。

　今回の補正予算は、「新型インフルエンザ等対策特別措置法」に基く緊急事態措置の対象区域が全国に拡大されたことに加え、今後の収束が見通せない状況に対する市民の不安を少しでも減らすため、国の緊急経済対策の早期執行や、当市における当面の課題への対処に必要な予算措置を行うものです。

　議第47号令和2年度中津市一般会計第1号補正予算につきましては、93億6,549万5千円の増額となり、補正後の予算総額は509億2,184万8千円となります。

　主な内容としましては、まず、市民に対する経済的支援として、市民1人あたり10万円の特別定額給付金を支給するほか、子育て世帯の経済的負担を軽減するための臨時特別給付金の支給にかかる経費を計上しています。

　次に、地域の医療体制確保にかかる施策として、中津市医師会と連携し、市内に発熱外来を設けるほか、適切な受診にかかる助言のため、緊急電話相談窓口を運営する経費を計上しています。

　次に、中小企業に対する支援として、売り上げが減少している中小企業者等に対する臨時の賃料補助制度を新設するほか、大分県の特別融資制度を活用した際の利子補給にかかる経費や、持ち帰り可能な商品を扱う飲食店に関する広報経費を計上しています。

　次に、小中学校における臨時休校措置への対応として、家庭学習を充実させるための教材費を増額するほか、給食停止に伴う食材のキャンセル料等の補填や、給食用食材の納入業者に対する衛生管理の改善にかかる経費を計上しています。

　なお、今回の新型コロナウイルス感染症については、今までに経験したことのない非常事態であると認識しており、今後の社会情勢の変化や国および県の施策に対し、極めて迅速な対応が求められることが想定されることから、予備費を増額したところです。

　続きまして、議第48号令和2年度中津市介護保険事業特別会計第1号補正予算につきましては、週一体操教室やサロン参加者に対する健康状況の調査にかかる経費を計上しています。

　議員各位におかれましては、何卒慎重にご審議の上、ご賛同賜りますようお願い申し上げて、提案理由の説明を終わらせていただきます。