市長コラム~つなぐ~ 靴の力

公開日 2020年06月10日

 新型コロナによる緊急事態宣言が解除されました。感染防止に気を付けながら、そろそろ屋外に出て自分のペースで散歩やジョギングに汗を流すのもよいですね。
 さて、走ると言えば、子供の頃、運動会の徒競走は裸足、道路に出る長距離走のみ靴を履きました。裸足で名を馳せたのが、前回の東京五輪のマラソン覇者、アベベ選手。その4年前のローマ大会では、42.195キロを裸足で完走し優勝、世界を驚かせました。裸足の王者も東京大会では靴を履き2連覇、エチオピアの大地で鍛え抜かれた足でもやはり靴の果たす役割は大きかったのでしょう。
 最近、靴が新たな話題。多くのマラソンや駅伝の選手が色鮮やかなピンクや緑の厚底シューズを履き好記録を出しています。靴の優劣が本当に勝負のカギを握るのか、厚底は一見走りにくいのではないかと思うのですが、逆に厚さに規制がかかるほど高性能なのでしょう。シューズ改良モデルの小説も書かれ、テレビドラマ化されました。私も興味をそそられ駅伝の選手に厚底シューズを借り50メートルほど試走しました。軽くて跳ねる感じがします。
 靴にはそれぞれ特性があり形も違います。選手の足の形、大きさ、好みに合わせる靴製造の世界では、素材を含め激しい改良競争が展開されているようです。一方、選手も靴の特性に合わせフォームや筋肉の使い方を変えるというのですから、靴製造もランニングも科学的で奥の深い世界です。
 「靴底の傷みでわかるセールスマン」、「シンデレラのガラスの靴」など昔から靴の活躍話はいろいろあります。スポーツに限らず、黙って重みに耐え人間を足下から支える靴、その力が脚光を浴びるのは嬉しいことです。
 さあ、今日はジョギング、コロナに負けじと。いつもの靴にお世話になります。(6月3日執筆)

靴の力

(市報なかつ令和2年6月15日号掲載)

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