本日、ここに令和2年第2回臨時市議会を開会し、提出しました予算議案のご審議をお願いするに先立ち、その概要についてご説明申し上げます。

　議第86号　令和2年度中津市一般会計第4号補正予算につきましては、10億2,890万円の増額となり、補正後の予算総額は528億9,942万1千円となります。

　今回の補正予算では、新型コロナウイルス感染症に係る対策について、感染予防や拡大の防止、暮らしや雇用の維持、経済活動の回復など、今もなおコロナ禍により厳しい状況を余儀なくされている市民や事業者の方々を支援するため、きめ細かい市独自施策を幅広く措置しております。

　主な内容としましては、まず、中小企業者等の事業継続を強力に支援するため、賃料補助制度の補助対象期間を3ヶ月から6ヶ月に延長するほか、補助上限額の引上げを行います。また、事業継続支援金についても、売上減少を判断する対象期間を9月まで延長します。

　次に、子育て世帯に対する経済的支援として、家計が急変した世帯についても就学援助の対象となるよう特例の措置を講じるほか、ひとり親世帯臨時特別給付金の対象とならない就学援助世帯に対し、市独自に給付金を支給します。また、特別定額給付金の対象とならない4月28日以降に生まれた新生児に対し、特別定額給付金と同額を支給します。

　次に、学校教育にかかる支援として、業務が増大している教員をサポートするため、スクールサポートスタッフを全小中学校に配置するほか、臨時休業中の学習の遅れに対応するため学習指導員を配置します。また、今後、感染拡大等により臨時休業になった際、自宅で遠隔授業を受けることができる環境を整備するため、低所得世帯への貸し出し用としてモバイルルーターを購入するほか、通信に係る経費を就学援助費に含めて支援します。さらに、感染拡大等やむを得ない事情により修学旅行が取り止めとなった場合に発生する、キャンセル料相当額を全額補填します。

　次に、感染予防対策について、飲食業に限定していた感染防止対策補助金を全ての業種に拡大し、対策を強化します。また、保育施設、子育て支援施設、学校施設、避難所等において、感染防止のための施設整備や衛生用品の確保にかかる経費をそれぞれ計上しています。

　次に、地域の医療や福祉体制の確保にかかる施策として、授業のICT化に取組む中津ファビオラ看護学校に対し、設備投資にかかる経費の一部を補助します。また、介護や障がい福祉サービスを提供しているにも関わらず、国の慰労金支給事業の対象とならない事業所の職員に対し、市独自に慰労金を支給します。

　議第87号　令和2年度中津市水道事業会計第1号補正予算につきましては、新型コロナウイルスの影響により収入が減少し、生活困窮者自立支援制度等に基づき支援を受けている世帯に対し、水道料金を3ヶ月間免除するため、所要の予算措置を行うものです。

　以上が、本臨時市議会に提案しました主な内容となります。現在、全国的に感染が拡大しており、市民の皆様には引き続き感染防止の取り組みをお願いするとともに、今後も、新型コロナウイルスに関する対策につきましては、国や県の施策と連携し、適切な対応を行います。

　議員各位におかれましては、何卒慎重にご審議の上、ご賛同賜りますようお願い申し上げて、提案理由の説明を終わらせていただきます。