公開日 2021年01月27日
年初の大寒波に見舞われ、中津の上水道に大きな被害が出ました。上水道は、市が家庭や事業所の敷地の入り口まで水道管を引き、利用者がその先の敷地内を整備します。この敷地内の配管や屋外給湯器が凍結破損して漏水が起きました。穴が開いたタンクと同じで、発見されず水が漏れ続けると、浄水場の水位が下がり、給水制限を余儀なくされます。
今回、漏水を発見するため、事業者や職員が一軒一軒を訪ね調査しました。破裂していても凍っている間は、漏水箇所がつかめず、氷が解けて初めて水漏れがわかる場合もあります。今回、漏水箇所が千か所以上あり、配水池の水位が戻り通常どおりに給水できるまでに6日間を要しました。その間、7か所の給水拠点と移動給水車で水を配りましたが、皆様に大変ご不便をおかけしました。
市の水道管は主に地下にあり、今回も破裂はありませんでした。家庭や事業所などの屋外で外気に露出した水道管や給湯器はどうしても凍結し壊れやすいのです。5年前の漏水の教訓から水道管の保護方法など市報やホームページなどでお知らせしていましたが、皆さんへの周知が徹底していなかったことが反省点です。早速、写真入りの説明書で周知を強化しました。(本市報と一緒に配布)
市の水道施設にも課題があります。平成の初めと現在を比較すると、上水道の主な給水区域である旧中津市では、給水世帯数・人口とも1万を超えて増加、適切かつ余裕のある貯水量を配水池で確保しなければなりません。現在進めている配水池拡大は今年度敷地を造成、来年度に建設着手、令和7年度までかかる計画ですが、これを加速させ、配水能力の増強に努めます。
しかし、急いでも施設整備には時間を要しますから、水道管破裂による漏水は何としてでも防がなくてはなりません。「水道管を布や保温材で厚く覆う」、寒波予報時は「糸一筋の水を流しておく」、「給湯器の専門業者に相談する」など、どうぞ市民の皆様にはご自宅や事業所の「水道管破裂防止策」の実行を是非お願いします。
(市報なかつ令和3年2月1日号掲載)