中津が誇る「メイプル耶馬サイクリングロード」。山国川の渓流・渓谷に沿って走った耶馬溪鉄道廃線跡の自転車専用道路（一部共用道路）です。守実から中津駅まで全長35キロメートル、緩やかな勾配で初心者でも家族でも楽しめます。上級者は一般道路に出て名所を回る手もあります。
　耶馬溪柿坂のサイクリングターミナルには各種のレンタル自転車約240台が勢揃い。ロードバイク、クロスバイク、ママチャリ、子供用、子供いす付きの親子型、電動アシスト付き、二人で漕ぐタンデムと、人や好みに応じて選択ができます。本耶馬渓、山国にもレンタサイクル施設があり互いに乗り捨て可能です。
　春に耶馬溪から山国を往復しました。ヘルメットをかぶり出発、山国川に沿って上ります。旧下郷駅舎で一休憩後、守実へ。道路脇の水路には水が流れ、数多くの野の草花が生息し、ひんやりした空気のおいしさを感じます。自然の中ですっかり童心に帰ります。山国からの帰路は緩やかな下り勾配、さらに快適です。
　友人の自転車愛好家によると、この下り勾配を利用したサイクリングを楽しむ家族をよく見かけるそうです。小さなお孫さんと祖父母が上流側で自転車をレンタル、下流側に向かいます。子供にとっては楽しい自転車遊び、祖父母にとってはかわいい孫と過ごせる楽しい時間ですし、健康づくりです。山国・耶馬溪間は11キロメートル、さらに本耶馬渓まで足を延ばすと10.5キロメートル、少し長すぎと敬遠しがちな高齢者や子供も、下り坂のため体力をさほど要せず楽に走れるのです。目的地に着くと自転車は乗り捨て、マイカーで先着した子供の父母が出迎え、家族再合流となります。3世代家族の過ごし方アイデアですね。
　室内で過ごす時間が多い昨今、体を動かすことは大事です。戸外で密を避けリフレッシュ、サイクリングはいかがですか。

（市報なかつ令和3年8月1日号掲載）