公開日 2021年10月12日
大分県の最高齢者は110歳の中津市の廣安美代子さん、県下で唯一の明治生まれです。9月に敬老のお祝いにお訪ねしました。車いす生活で、耳が聞こえにくくなっていますが、会話で意思疎通が十分にできます。
若い頃、広島で美術の先生をされており、98歳まで絵を描いていました。ぶしつけにも、ご本人に長寿の感想をお聞きしました。姉妹も早く亡くなり、長生きするとは思っていなかったとのこと。ただ、子供のころから病気もけがもしない丈夫な体に生んでくれ、いろいろさせてくれた両親に感謝をしています。
長生きの秘訣は「自分のやりたいことを自分でやり、何事にも怠けずに取り組むこと」と明確です。性格は朗らか、何でも食べ、歌を歌い、新聞を毎日読み、時事に関心を持つ。特に中津でどんなことが起こっているか、知ることが楽しみといいます。本当に110歳とは思えないはっきりした口調で語ってくれます。今でも自分の子供に自筆で手紙を書くそうです。
ちなみに中津市で百歳以上の方は64名(9月時点)。男性は8名、女性56名です。全国的に、女性の方が、平均寿命も長く長寿者も多いのです。かつて双子で100歳を超えた「きんさん・ぎんさん」が有名でしたが、この度107歳の姉妹「ウメノさん・コウメさん」のお二人が一卵性の双子最高齢のギネス認定を受けました。高齢を迎えると、健康体操、サロン、生涯学習教室などの集まりには女性の方が断然多く、この社会参加の積極性が長寿に影響しているのかもしれません。「元気で長生き」は誰もの願い、引き続き健康寿命の延伸に力をいれます。
私も数年前に高齢者の仲間入り。110歳の大先輩から「若いね。怠けず市民のために頑張ってください」と思わぬストレートパンチ。温かい励ましに感謝です。いつまでもお元気で!
(市報なかつ令和3年10月15日号掲載)