公開日 2022年07月27日
中津からあげ、全国的に認知度が高まってきました。5月末、NHK番組「クローズアップ現代」が取り上げたのは「から揚げ店急増の秘密」。店舗の多くが、中津スタイルを手本にしていると言われ、その特徴として「から揚げに特化する、鶏は使い切る、タレにこだわる、注文を受けてから揚げる」と紹介されています。首都圏の店主も、中津市で作られているタレを使用しているとインタビューに答え、「からあげの聖地 中津」の面目躍如です。
さらに、中津からあげについて、予想外の出来事がありました。広告大手電通で働くキリーロバ・ナージャさん、旧ソ連生まれで、子どもの頃から世界6か国でアクティブな教育を受け、世界のコピーライターランキング1位の経歴をお持ちです。この程、中津に見え自作の絵本「からあげビーチ」を寄贈いただきました。
この絵本、からあげ家族が夏のビーチを訪れ、様々なからあげと出会う物語で、食や人間の多様性について考えさせます。ナージャさんは、魚介類を食べる菜食主義者(ぺスカタリアン)、子どもの大好きなからあげを題材に、多様性の価値をやさしく表現します。「からあげの聖地と呼ばれる中津の子ども達にまず読んでほしい」という作者の言葉は嬉しいかぎりです。11月17日には市が開催する人権週間の講演会の講師もしていただきます。
「中津からあげ」も店ごとに特徴があり、どことして同じ物はありません。きっと店主たちが、それぞれのお店で、たれ、もみ方、油や揚げ方などを工夫し、個性的でより良い品を作っている、そして消費者たる市民の皆さんは自らの舌で選び、家族や仲間と一緒に、また一人でもからあげを楽しんでいる、そんな食風土が「中津からあげ」を支え、全国のファンを増やしているのでしょう。「中津からあげよ、さらに元気を!」
(市報なかつ令和4年8月1日号掲載)