ある在京企業の話です。10数人の会社で、マーケティングソフトを活用してコンサルタントサービスを提供しています。顧客は超大手企業もあれば、数人のベンチャー企業まで様々、大企業ではありませんが、業績は好調。人材を東京など都市部で確保しています。代表は中津市出身、民間企業勤務の後、起業しました。
　コロナ下で会社が経験したのは、社員が東京のオフィスに出社しなくても、オンライン利用の「リモートワーク」で仕事が可能で、業績は落ちないということです。今も全社員はリモートで勤務、自分の故郷に帰り仕事をしている人もいます。
　そこで、もともと故郷中津の役に立ちたいと考えていた代表は、「中津に戻らないといけない、あるいは戻ることを希望する優秀な人材を雇用したい」とサテライトの開設を決断、県庁で中津市への立地を表明いただきました。
　採用する社員は、中津に在住して働いてくれる人。ITツールを活用しマーケティングデータを分析、営業戦略を立案・実行し、顧客をサポートする仕事です。故郷中津での就職を希望する新卒予定の人や、経験者のUターンも大歓迎とのこと。もちろんITの知識や顧客とのコミュニケーション力を必要とします。中津市にこれまでにはなかった新しい職域のテレワークが生まれます。
　東京は便利だが家賃も高く、中津は自然が豊かで、空気や食べ物がおいしく、家族や友人と過ごせる、IT活用コンサルティングの仕事を望む方には朗報です。帰ることになれば親御さんも喜びます。
　情報通信技術の革新的な進歩により、ビジネスも働き方も変わりつつあります。中津でテレワークで働ける、収入も東京と同じ。中津愛に支えられた待望の職種の企業誘致、東京から中津に帰る人募集、嬉しいことです。

（市報なかつ令和5年1月15日号掲載）