「僕は、仲間と一緒に、地球を取り巻く大気層の中にいる。太陽の熱で温かくなった地球の温度が下がりすぎないように『温室効果』を発揮している。僕たちがいなければ、地球は冷凍庫のように冷たくなって、人間をはじめ多くの生物は生きていけなくなるんだ。ところが、最近、僕が増えすぎて熱を大気圏の外に放出させず、地球温暖化の原因を作っていると責められる。でも、そうさせたのは誰かな。石油など化石燃料を多量に燃やすことにより僕は増えているのに…」と二酸化炭素のつぶやきです。
　世界的に地球温暖化防止が求められています。日本も2050年までに、「温室効果ガス」を実質ゼロにする「カーボンニュートラル宣言」を行いました。化石燃料の使用を減らし、二酸化炭素を排出しない再生可能エネルギーや水素エネルギーへの転換など、脱二酸化炭素へ向けて、国も地方も挑戦が始まっています。
　身近なところで我々一人ひとりが地球の温暖化抑止に貢献できることは何でしょうか。その一つが、ごみの減量・資源化です。できるだけ家庭や事業所の燃やすごみを減らし、燃焼により発生する二酸化炭素を抑えていくのです。
　中津市の一人当たりの家庭系ごみの量は、全国や大分県の平均を上回っています。ごみ減量を進めるため、県内自治体同様、ごみ袋の有料化制度を導入しましたし、ペットボトル、プラスチック、古紙古布などの分別収集によるリサイクルを進めています。またお薦めしているのが『生ごみキエーロ』。中津東高校生がデザインした土の入った箱です。生ごみを土中の微生物が分解し土に還します。自然界の持つ力です。我が家も利用し家庭菜園に戻します。「二酸化炭素君、みんな一人ひとり努力を続けていくよ。」が、私たちの返事です。

（市報なかつ令和5年5月15日号掲載）