公開日 2023年12月11日
東京上空からの眺め、林立する建物群は近代的で美しい造形美を示しますが、つい故郷の緑の自然と対比してしまいます。
ヒト、モノ、情報が集中する過密都市「東京」は本当に便利なまちです。電車が数分おきに発着し、乗り遅れという言葉も無意味なほど地下鉄など鉄道網は縦横無尽に整っています。スマホのアプリを使えば、乗り継ぎ方法や目的地への到着時間も即座にわかります。大都会は、整備された交通インフラ、多くの働き口、多種多様なお店、目新しいファッション、楽しいイベント、多彩な文化・芸術活動、各種の教育機関など若者を引き付けてやみません。一方、地方は、交通手段は主に車で、雇用も消費も娯楽も限られています。都会の効率性や多機能性からすると住みにくい環境です。
しかし、大都会の生活に皆が満足しているわけではありません。人生の大半を地方で暮らしてきた私にとって、あの雑踏と空気が四六時中の大都会は長くいると、どうもなじめず、昔からやっぱり「空気や水のきれいな静かな地方がいい」という気持ちが強いのです。地方や田舎暮らしを選択し、都会の便利さを超える「地方暮らしの落ち着いた幸せ感」を求めて地方に移住したいと思う人がいます。となると、地方ながらの魅力を発信して、移住を促進していくことは人口増対策としても大事です。
移住促進のためには、地方に、働く場がある、住む場所がある、人が親切で人間関係がよい、教育環境もよい、便利さを超える自然の豊かさがあるなどの諸条件を整えることが必要です。また、Uターン移住、一旦中津を出た人も「やはり故郷の方が良い」と帰ってくる方もおられます。どこに住むのが幸せか、「中津」を選び、その後も引き続き住んでいただけるまちづくりを進めます。
「中津よいとこ、来ませんか!」
(市報なかつ令和5年12月15日号掲載)