令和6年第1回定例市議会の行政報告

公開日 2024年02月20日

 令和6年第1回定例市議会の開会にあたりまして、行政報告等を行います。

 まず初めに、本年1月1日、石川県能登半島において最大震度7の地震が発生し、甚大な被害に見舞われました。亡くなられた方々のご冥福を心からお祈り申し上げますとともに、被害に遭われた方々に心よりお見舞いを申し上げます。中津市としても被災地を支援するため、医師や看護師、職員を派遣するとともに、中津市への避難を希望される方の受入体制の確保を図っているところです。

 次に、災害に強いまちづくりへの取組みについてです。
 昨年の令和5年7月豪雨災害よる災害復旧の進捗につきまして、昨年末までに国の災害査定が完了し、本格的な復旧工事を加速させています。
 また、今年度から、「なかつジュニア防災リーダー」の養成を開始しました。子どもの頃から防災に関する意識と知識をはぐくむことを目的としており、12月17日には、33名の児童を、「なかつジュニア防災リーダー」に認定しました。今後も、市民の安全・安心な暮らしのため、自助・共助・公助のバランスのとれた防災・減災対策にハード・ソフト両面から取り組んでまいります。
 昨年末より、生産停止の状況が続いていたダイハツ九州大分中津工場について、1月30日には、国土交通省よりダイハツ九州で生産されている10車種の出荷停止が解除され、2月26日より生産が再開されるとの発表がありました。中津市にとって、雇用と経済を支える大切な企業であり、一日も早く元どおりに稼働されることを期待しています。

 次に、中津日田地域高規格道路についてです。
 国土交通省より、地域高規格道路中津日田道路のうち三光本耶馬渓道路の田口インターチェンジから青の洞門・羅漢寺インターチェンジ間5.3キロメートルが3月24日に開通することが発表されました。開通に先立ち、2月18日には、開通区間の本線上を利用したサイクリング・ウォーキングイベントが開催され、多くの参加者が開通後には味わえない貴重な体験を楽しみました。この区間の開通により、中津港や東九州自動車道へのアクセスが大幅に向上し、災害救助や救急医療活動を支援する「命をつなぐ道」、物流・交流の活性化を促進し、経済を発展させる「観光・経済の道」、日常を支える「生活の道」としての機能が一段と増すものと期待しています。
 今後も、現在事業中である三光本耶馬渓道路の残り区間や、耶馬溪山国道路、日田山国道路の早期整備を国や県に働きかけ、一日も早い全線開通を目指します。

 次に、物価高騰に対する支援についてです。
 物価高騰の影響を受ける家計への支援として、住民税非課税世帯等への7万円の追加給付金につきましては、1月29日から振込を開始し、2月13日までに、11,058世帯に7億7,406万円を支給しています。
 また、住民税均等割のみ課税世帯への10万円の給付金及び低所得者の子育て世帯への児童一人あたり5万円の加算給付金につきましては、2月19日から対象世帯への支給を開始しています。

 次に、多文化共生のまちづくりについてです。
 12月23日、サンリブ中津1階に「中津市外国人総合相談センター」がオープンしました。中津市で暮らしている外国人は現在約2,400人で、最近10年間で約4倍に増加しており、日常生活などで抱えている様々な困りごとの相談を受け付けています。外国人相談窓口の商業施設内での開設は県内で初めてとなりました。

 次に、企業立地についてです。
 12月20日、大分県庁においてルネサスエレクトロニクス株式会社の立地表明式が行われました。半導体パッケージ開発拠点の一部機能を本社より移転することで、開発と生産を一体化し、開発期間の短縮・効率化と人材の確保を図ります。新規雇用者数12名、令和7年1月の操業開始を予定しています。引き続き企業活動を支援してまいります。

 次に、産業支援についてです。    
 令和5年7月から令和6年1月にかけて、「小学生ものづくり体験授業」を市内の小学校10校で実施しました。産業教育の一環として、また、地元企業の周知やものづくりへの関心を深めることを目的に、大分県立工科短期大学校や地元企業などと連携し、小学生がものづくりを体験しました。今年度からスタートした取組みであり、参加した児童が、将来中津のものづくり産業で活躍してくれることを期待します。

 次に、農業振興についてです。
 11月26日に行われた「第7回九州のお米食味コンクールin多良木」において、農業公社やまくにが手掛けるブランド米「やまくに誉」が「個人総合部門」に次ぐ「県奨励品種部門」の最優秀賞を受賞しました。今回は九州7県、117自治体、全1,311点の中からの受賞となり、これをきっかけとして山国の米の魅力を全国に発信していきます。

 次に、観光振興についてです。
 1月13日に、クルーズ船「にっぽん丸」が中津港に寄港し、377名の乗船客と219名の乗組員をお出迎えしました。乗船客は、中津の名所めぐりや岸壁で開かれた物産展を堪能し、一般見学にも150名を超える方が訪れました。
 1月20日には、「道の駅なかつ」のJAおおいた直売所「オアシス春夏秋冬」のレジ通過者が、500万人を突破しました。今年の4月には10周年を迎えることになり、これからも観光拠点として、また生産者と消費者をつなぐ道の駅として、より多くの方に利用いただける施設にしていきます。

 次に、「不滅の福澤プロジェクト」についてです。
 福澤諭吉旧居が築220年を迎えたことを記念して、11月25日から1月8日まで、福澤記念館企画展「福澤諭吉旧居 築220年の歴史」が開催され、これまでの旧居の変遷やエピソードが紹介されました。
 12月10日には、「諭吉カレー博覧会」を中津駅で開催しました。このイベントは福澤諭吉先生がコルリという言葉で、カレーを日本に初めて紹介したことにちなんで開催され、当日は1,600名を超える方が来場されました。
 また、1月7日には,中津まちづくり協議会の主催で「ふくざわラクガキじゅくin中津駅」、1月27日には、「諭吉かるた大会」が行われるなど、子どもたちが楽しみながら福澤先生について理解を深めるイベントも開催されました。
 さらに、2月25日には、数々の著書やテレビ出演で有名な歴史学者、磯田道史さんによる特別講演会を行う予定です。「中津の武将と福澤諭吉を語る」をテーマとしており、市民の皆様の関心も高く、申込開始の翌日には850席が満席となりました。
 今年の7月には、いよいよ壱万円札の肖像が交代しますが、引き続きオール中津で福澤諭吉先生の顕彰に努めてまいります。

 次に、スポーツ振興についてです。
 ダイハツ九州スタジアムでは、1月6日から1月8日にかけて、福岡ソフトバンクホークスの甲斐拓也選手を始めとするプロ野球選手7名が冬季自主トレーニングを行い、今年もまた、新シーズンのスタートを中津で切りました。また、2月17日から2月19日にかけては、慶應義塾体育会野球部による合宿が行われ、地元の小中学生に向けた野球教室も開かれました。11月に行われた明治神宮野球大会で大学日本一に輝いたチームであり、一般観覧では多くの市民が見学に訪れました。
 2月12日には、中津文化会館にて、卓球のオリンピックメダリスト水谷隼さんによる中津市民講座が開催されました。講座では、全日本選手権やオリンピック優勝などの様々な経験をお話いただくとともに、市内の卓球チームに所属する小中学生とラリーを行いました。
 1月23日、東京都にて、「B&G全国サミット」が開催され、全国唯一の簡易宿泊所としての営業を開始した「やばすぽ」を全国にPRしました。
 また、夏の全国大会に続き、春の全国大会出場を決めた緑ヶ丘中学校女子卓球部をはじめとして、空手やアーチェリー、テコンドーなど、多くの種目で中津市にゆかりのある選手が活躍しています。今後も、市民がスポーツに親しむ環境を確保し、選手としての活躍や、健康増進、ふれあいの機会を提供できるよう努めてまいります。

 次に、歴史文化の伝承についてです。
 長者屋敷官衙遺跡について、昨年発見した大型で格式高い四面廂建物の追加調査を行っており、今回建物の全貌を明らかにすることができました。建物規模は、国府の政庁クラスに匹敵し、長者屋敷官衙遺跡の壮大さがうかがい知れるものとなりました。1月27日には現地説明会を開催し、約120名の方にご参加いただきました。今後も引き続き、周辺の調査を行ってまいります。

 次に、人権尊重社会、男女共同参画社会の確立に向けた取り組みについてです。
 11月30日に、「人権を守る市民の集い」を開催し、人権啓発優良団体や人権標語・人権作文の表彰を行うとともに、記念講演会を行いました。講演会では、児童虐待防止機構オレンジCAPOの島田妙子さんをお迎えし、虐待防止に向けて私たちができることについて、実体験をもとに伝えていただきました。
 また、1月27日には、男女共同参画の記念講演会を開催し、NPO法人tadaima!の代表理事で、家事シェア研究家の三木智有さんより、家事の役割分担について身近で参考となるご講演をしていただきました。今後も、人権尊重や男女共同参画社会の意識づくり、社会環境づくりに取り組んでまいります。

 次に、安心して暮らせるまちづくりについてです。
 1月27日に、「中津市安全・安心まちづくり推進大会」を開催しました。功績があった個人の表彰を行うとともに、中津地区保護司会等により、中津出身の偉人で更生保護の創始者である川村矯一郎氏の創作劇が行われるなど、市民の皆様と共に、「地域の安全は地域が守る」という防犯意識の高揚を図りました。

 次に、あらゆる主体との連携についてです。
 2月23日に、小幡記念図書館で「教育フォーラムin中津・大分」が開催されます。主催する「未来を創る財団」は、教育や地域おこしのプロジェクトに取り組んでいる財団で、多くの偉人を生んだ中津の教育土壌や市民の学びへの参加意識、不滅の福澤プロジェクトなどが評価され、中津市での開催が実現しました。今後もあらゆる主体と連携して学びのまちづくりを進め、人材育成と地域活性化を図ります。
 企業版ふるさと納税について、株式会社アドバンスから制度を活用した寄附をいただきました。いただいた寄附については、畜産農家への支援につながる事業に活用してまいります。
 12月12日、「第1回八面山活性化プロジェクト委員会」を開催しました。中津のシンボルである八面山の自然、景観、歴史、文化等を次世代に引き継ぎ、交流・関係人口、生業を創出するため、地域の組織、団体などと連携してプロジェクトを推進します。
 また、日本文理大学と取組みを行った八面山の観光振興については、12月22日に成果発表会を行い、学生より実施されたモニターツアーの成果や観光振興策のアイデアが発表されました。その一環として、八面山荘には学生の設計、製作によるピザ窯が設置されました。
 今後も、大学の知見や若者のアイデアの活用、また、民間企業や各種団体等との連携により市政の効果的な推進を図ってまいります。

 以上をもちまして、報告を終わります。
 議員の皆様方におかれましては、今後ともご指導ご協力いただきますようお願い申し上げます。

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