公開日 2024年11月25日
令和6年第4回定例市議会の開会にあたりまして、行政報告等を行います。
まず初めに、災害に強いまちづくりに関する取組についてです。
8月に「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が初めて発表されたことから、職員の意識向上と体制の再確認を目的とした防災研修会を実施しました。また、中津青年会議所による体験型の防災イベントや消防・救急フェアなど、幅広い世代に対するアプローチにより、市民のさらなる防災意識向上の取組も進めています。今後も、近い将来、高い確率で発生すると予測される、南海トラフ巨大地震をはじめ、あらゆる災害に備え、様々な機関との連携により、柔軟に対応できるまちづくりを進めていきます。
次に地域の拠点施設の整備についてです。
10月1日、耶馬溪コミュニティーセンターの竣工式を執り行いました。公民館機能に加え図書館や防災といった機能の複合化を図っています。地域住民に親しまれ、幅広い世代が集い、利用される地域の拠点施設となるよう努めてまいります。
次に、物価高騰に対する支援についてです。
国が策定した「デフレ完全脱却のための総合経済対策」に基づき実施される、低所得世帯への給付金など、いわゆる「新たな経済に向けた給付金・定額減税一体措置」について、今年度の給付を8月中旬から順次行い、10月までに163,838件、8億2,894万円を給付しました。
また、燃油高騰の影響を受ける貨物運送事業者等の支援につきましては、65の事業者等に対し、支援金2,372万5千円を交付しました。
次に、子育て支援についてです。
子育てにかかる経済的支援の強化として、10月から児童手当の大幅な制度の拡充が行われました。親の所得制限の撤廃、支給期間の高校生年代までの延長に加え、第3子以降の支給額が3万円と倍増しました。また、ひとり親家庭等を対象とした児童扶養手当についても、今月から所得限度額の引き上げと第3子以降の加算が行われました。
次に人権尊重社会の確立についてです。
11月21日に「人権を守る市民の集い」を開催し、人権啓発優良団体や標語・作文の優秀作品の表彰を行うとともに、部落差別をテーマにした講演会を行いました。今後も、「市民一人ひとりがお互いを尊重し合い、共に生きる喜びを実感できるあったかいまちの実現」を目指します。
次に、企業立地についてです。
9月12日、イーストライズ株式会社より立地表明書が提出されました。ソフトウェア開発など事業拡大のため中津市内に事業所を開設する予定です。投資額200万円、雇用者数10人、令和6年12月の開業を予定しております。
また、10月18日、大分ドライルーブ株式会社より立地表明書が提出されました。工場を購入し、自動車部品の塗装と組立を行います。投資額3.5億円、雇用者数25人、令和7年6月の操業開始を予定しております。今後も、幅広い分野で企業活動を支援してまいります。
次に、高付加価値化の取組についてです。
平成27年度から取り組んでまいりました「なかつ6次産業推奨品制度なかつファイブスターストーリー」を一新し、市内の優れた産品や工芸品、伝統技術なども対象とする、新たな認証制度「九州・中津逸品もん」「九州・中津伝統もん」を創設しました。今年度は、まず農林水産品や加工品を対象とする「九州・中津逸品もん」の認証審査会を11月に開催し、中津市を代表する優れた逸品を新たに認証いたしました。今後も、市産品の魅力向上に努めてまいります。
また、11月10日に、水産資源の保護・管理と海や河川等の環境保全、水産物の消費拡大等を目的として「第43回全国豊かな海づくり大会」が開催されました。県内2箇所のサテライト会場があり、中津市では、小祝漁港にて、関係者との共同で「市民おさかな感謝デー」を開催しました。会場では、海産物、農産物の販売、イートインコーナーも設置し、多くの来場者で賑わいました。
次に観光振興についてです。
9月7日から11月10日の間、日本遺産「やばはく2024秋」が開催され、県内外から3千名を超える方が参加されました。やばはくでしか体験できない、トレッキングやウォーキングツアー、アウトドアスパイスカレー作りなど、秋の耶馬渓を存分に楽しむことが出来るプログラムが多く実施され、中津市を訪れた観光客を楽しませました。
さらに、サイクリングロードのPRとレンタサイクルの普及を目的に、10月5日から12月1日にかけて、デジタルスタンプラリーを開催しています。秋の耶馬渓をサイクリングで楽しんでいただきながら、地域の活性化と滞在時間の延長を図ってまいります。
10月12日から11月24日の間、中津市歴史博物館にて、美術展「ボンジュール!煌めく才能―エコール・ド・パリと巴里に渡った画家たち―」が開催されました。期間中は、来場者を木村記念美術館にも誘導する工夫やワークショップなどにより、市民が芸術に触れる機会の創出を図りました。
三光地域では、秋の行楽シーズンを迎え、今年で18回目を迎える「三光コスモス祭り」や「第17回からあげフェスティバル」など、県内外から多くの観光客が訪れました。
山国地域では、10月5日から12月1日にかけて、「やまくにフェスティバル」を開催し、様々なイベントが催されています。10月20日には、大分では初の開催となるコスプレイベントを行い、九州内外から、アニメやゲームなどのキャラクターに扮する「コスプレイヤー」約300名とカメラマン約120名が「コアやまくに」や「猿飛千壺峡」などを訪れました。今後も地域の資源を活用し、交流人口の創出に取り組んでまいります。
10月26日には、クルーズ船「にっぽん丸」が中津港に寄港し、乗員乗客600名をお迎えしました。当日は、市内外より親子連れなど350名以上が岸壁を訪れ、大きなクルーズ船の見学やクイズイベントを楽しみました。出港イベントでは、緑ヶ丘中学校吹奏楽部による演奏で、にっぽん丸を盛大に見送りました。
次に、「不滅の福澤プロジェクト」についてです。
10月13日、中津文化会館において、市民ミュージカル「人誰か故郷を思わざらん~福澤諭吉翁物語~」が上演されました。昼夜2回の公演に、あわせて約1,600名が来場し、市民キャストの方々の熱演に多くの方から感動の声が寄せられ、大変好評でした。
10月19日には、三津同盟の交流の一環として津和野町の「つわの鯉・恋・来いまつり」に、20日には慶應連合三田会大会にそれぞれブースを出展し、中津のPRをしてまいりました。
また、10月12日から12月12日にかけて、中津城下再生古地図を利用したデジタルスタンプラリーを開催しています。11月4日にはマップの監修をしていただいた慶應義塾の山内先生をお招きし、古いまち並みを活かしたまちづくりの視点などを解説いただく、街歩きイベントを開催しました。
次にスポーツ振興についてです。
10月14日、水上スポーツ施設「耶馬溪アクアパーク」の30周年記念イベントが行われました。記念式典では、大分県知事をはじめ、多くのご来賓や関係者にご臨席をいただき、水上スキーのダイナミックなデモンストレーションに会場は盛り上がりました。式典後には施設の無料開放を行い、市内外から訪れた家族連れが、バナナボートやカヌー、サップを楽しみました。その後も10月から11月にかけて水上スポーツの全国大会が開催されました。
次に中津日田地域高規格道路についてです。
早期完成に向け、8月に大分県知事を、11月には国土交通省、財務省、県選出国会議員など関係者を直接訪問し、整備中区間の事業促進、未着手区間の早期事業化、道路整備予算の確保を要望いたしました。今後も、一日も早い全線開通に向け、引き続き行政・経済界・市民が一丸となって国・県へ積極的に働きかけを行ってまいります。
次に、あらゆる主体との連携についてです。
10月17日に、株式会社サンレーと、地域における高齢者等の見守りに関する連携協定を締結しました。地域の関係性が希薄化する中、日頃から地域で事業活動をされている企業の皆様に見守りに参加いただくことで、誰もが住み慣れた地域で安心して暮らしていくための仕組み作りが進むことを期待しております。
また、10月26日、「ゴミ拾い」と「ゲーム」を融合したゴミ拾いイベント「清走中-大分県中津編-」が、米山公園周辺地域において開催されました。株式会社セブン-イレブン・ジャパン主催によるもので、渋谷キューズでの会員交流が契機となって、今回の開催に至りました。当日は、209名の参加者が、ゴミを拾いながら、SNSを利用したクイズやスタンプラリーのミッションをクリアするなどして、楽しくゴミ拾いが行われました。
11月1日には、ソフトバンク株式会社と、デジタル・ディバイド解消及びICTによる地域課題解決等のための事業連携協定を締結しました。現在実施しているスマホ体験講座に加えて、スマホよろず相談会や「スマホなんでもサポート号」による移動スマホ教室等を試験的に実施します。スマホの正しい使い方や生活の利便性を高めるサービスの紹介を通して、デジタルに馴染みの薄い高齢者など市民の皆様のデジタル・ディバイド(情報格差)の解消を目指していきます。
さらに、11月2日には、一般財団法人未来を創る財団と「学びの里なかつ」の推進に関する連携協定を締結しました。連携事業の第一弾として、今月11月を「中津みらい月間」と銘打ち、毎週土曜日に「考える学び」ワークショップを開催しています。今後も「学び」を通じて、未来に向けて「ひと」と「まち」がともに発展していく方策を探るとともに、市民をはじめ中津市に集う皆様の学びに対する意識の向上と地域の一層の活性化を図ってまいります。
次に、友好都市との交流についてです。
10月5日、友好都市太宰府市の市民政庁まつりに参加し、推奨品の販売や観光等のPRを行いました。また、友好都市協定締結10周年を記念して、11月9日には太宰府市から中津市へ、11月23日には中津市から太宰府市への市民バスハイクを行い、相互交流を行いました。
次に、多文化共生・国際交流の推進についてです。
9月29日、中津青年会議所主催の国際交流イベント「中津万博」が開催されました。イベントでは、世界各国の料理やステージイベント、文化体験が行われ、国際交流を身近に感じる機会となりました。
10月13日、「日本語を母語としない子どもと保護者のための高校進学説明会」を開催しました。フィリピンやネパール等からの親子9組の参加があり、高等学校の紹介や高校入試制度・奨学金制度の説明のほか、高校生らによる体験談発表などを行いました。子どもたちの社会参画や自己実現のため、今後も引き続き、必要な支援を行ってまいります。
また、10月20日には、外国人技能実習生を対象に、中津の歴史や地域理解を深める体験バスツアーを開催しました。タイなど3カ国9名が参加し、三光コスモス園や中津市歴史博物館、中津城を見学し、博物館ではトートバッグの絵付けや勾玉づくりを体験しました。
今年3月、韓国晋州市長にお越しいただき、友好増進のための相互交流協約を締結し、また、5月には晋州市議会が友好交流のため中津市議会を訪問されたことを受け、11月8日、晋州市を正副議長と共に訪問しました。産業関連施設などを視察したほか、晋州市長及び議長、委員会の皆様と面談し、今後の交流促進について意見交換しました。
以上をもちまして、報告を終わります。
議員の皆様方におかれましては、今後ともご指導ご協力いただきますようお願い申し上げます。