公開日 2025年02月25日
令和7年第1回定例市議会の開会にあたりまして、行政報告等を行います。
まず初めに、災害に強いまちづくりについてです。
災害時において、安全で快適なトイレ環境を確保するため、大分県内の自治体では初となるトイレカーを導入しました。市内における災害時はもとより、能登半島地震のような大規模災害時における他自治体との相互利用や、防災訓練などでの車両展示も予定しています。
また、市民全体へ防災活動を浸透させるため、1月26日と2月24日に「女性のための防災ワークショップ」を開催したほか、2月23日には、「外国人のための防災体験デー」を開催し、多くの方が参加しました。
今後も、市民が安全・安心に暮らせるまちづくりに向け、防災・減災対策に取
り組んでまいります。
次に、衛生環境の整備についてです。
12月16日、上毛町と、ごみの広域処理に向けた協議を進めることについて、基本合意書を締結しました。令和16年度からの新施設稼働に向け、協議を進めてまいります。
次に、高齢者福祉と活躍の場づくりについてです。
1月18日、高齢者のeスポーツ対戦会・体験会が大分市、別府市、中津市の3会場で開催されました。太鼓を叩くゲームのオンライン対戦で、北部校区の週一体操教室「ゆきちげんきの会」が、見事に優勝しました。また、eスポーツ体験ブースでは、高齢者や介護関係のスタッフなど、幅広い方々にご参加いただき、会場が盛り上がりました。今後も、高齢者の健康増進や介護予防、社会参加の促進に取り組んでまいります。
次に、企業立地についてです。
昨年12月以降5件の立地表明がありました。
株式会社フォルテックは、自動車部品生産設備の自動化に向けたシステムの研究開発を行っており、事業拡大のため中津市内にエンジニアの拠点を開設します。雇用者数20名、2月に操業開始予定です。
カネク大分株式会社は、小袋わさびの受注拡大に対応するため、充填設備を増設します。投資額7千万円、雇用者数6人、令和7年7月の操業開始予定です。
株式会社KOTANIは、半導体需要拡大に伴い、製造ラインを増設します。投資額5億円、雇用者数10人、令和7年11月の操業開始予定です。
THKリズム株式会社は、受注拡大に対応するため、産業機器製造ラインの増設などを行います。投資額6千万円、雇用者数5人、令和7年10月の操業開始予定です。
昭和金属工業株式会社は、新規事業として港湾クレーン部品の製造を開始します。投資額3千万円、雇用者数2人、令和8年1月の操業開始予定です。
今後も様々な分野で立地が進み、雇用の場が増えていくよう、企業活動を支援してまいります。
次に、産業支援についてです。
女性起業家支援事業の学びの成果として、12月13日にビジネスアイデア発表会を開催しました。受講者から地域課題を解決する事業アイデアと事業計画について、発表いただきました。その中から3名が、経済産業省のユニコーン創出支援事業「GIRAFFES JAPAN」における九州地区ビジネスプラン発表会において、セミファイナリストに選出されました。さらに1名は、ファイナリストに選ばれ、多くのサポーター企業から支援を受けることが決定しました。今後も女性のチャレンジ精神を後押しし、女性活躍の促進、起業による地域の新たな魅力創出に繋げてまいります。
令和6年6月から令和7年2月にかけて、「小学生ものづくり体験授業」を市内15校で実施しました。産業教育の一環として、また、地元企業の周知やものづくりへの関心を深めることを目的に、大分県立工科短期大学校や地元企業などと連携し、様々なものづくりを体験しました。参加した児童が、将来中津のものづくり産業で活躍してくれることを期待します。
次に、観光振興についてです。
11月30日、耶馬溪町の旬菜館駐車場にて、4支所合同イベント「しもげ大軽トラ市」を開催しました。旧下毛地域から31店舗が出店し、地域の農産物や加工品などが販売されるとともに、太鼓や神楽の演奏なども行われ、多くの来場者で賑わいました。
福岡県からの観光誘客を図るため、2月4日から9日の間、太宰府市の九州国立博物館にて「やばけい遊覧」のパネル展示を行いました。
また、2月15日・16日の2日間、京都市にて、文化庁と日本遺産連盟主催の「日本遺産マルシェ」に出展し、「やばけい遊覧」および「やばはく2025春」のPRを行いました。
11月30日より岩盤崩落のため全面通行止めになっていた青の洞門につきまして、1月10日より歩道の一部区間で通行可能となりました。今後、秋の観光シーズンに向け、一刻も早い全面復旧を目指します。
次に、「不滅の福澤プロジェクト」についてです。
12月6日、福澤諭吉記念第63回全国高等学校弁論大会を開催し、北海道から沖縄県まで29名の弁士が出場しました。今回は一万円札の肖像が渋沢栄一翁に交代したことを記念して、埼玉県立深谷高等学校からも弁士1名が本大会に特別参加しました。
12月8日には、昨年に続いて「諭吉カレー博覧会」を本耶馬渓の青の洞門公共駐車場で開催しました。中津市内のカレーに加えてカレーパン等も販売し、当日は4,000人を超える方が来場されました。
また、10月12日から12月12日まで、中津城下町再生古地図を活用したデジタルスタンプラリーを開催したほか、12月13日からは、福澤記念館内に市内飲食店等で利用できるクーポン券が入ったカプセルトイを設置するイベント「不滅の福っチャ」を開催し、大変好評でした。
12月21日から2月9日までの間、中津市歴史博物館において特別展「学問に凝る勿れ―中津の社会・学問・学者たち―」を開催しました。福澤諭吉先生の名前の由来となった『上諭条例』など中津の学問の系譜を様々な展示品を通じて紹介しました。
2月14日から3日間の日程で、慶應義塾体育会野球部の合宿がダイハツ九州スタジアムで行われました。福澤旧居での歓迎式から始まり、小中学生を対象にした野球教室や、九州共立大学との練習試合が行われるなど、昨年に引き続き充実した合宿となったようです。こうした連携を積み重ねることで、慶應義塾と中津市の関係がより深まっていくことを期待しています。
次に、環境の保全に関する取組についてです。
1月16日、地球温暖化やマイクロプラスチックによる海洋汚染を防止するために、豊田小学校の6年生から、給食時のプラスチック製ストローの使用をなくす「ストローレス活動」の推進について、提言がありました。今後、市内小・中学校の環境学習において周知するなど、様々な機会を通じ環境意識を高め、主体的に行動することができる人づくりに努めてまいります。
次に自治体のDX推進についてです。
市役所窓口における市民の利便性向上と行政事務の効率化を図るため、デジタル庁の「アドバイザー派遣事業」を活用し、職員が市民役になりきって窓口での手続きを体験する調査を実施しました。あらためて、手で書く作業の多さなどの改善点を再認識したところです。
また、住民のデジタル・ディバイド(情報格差)解消に向け、2月4日にゆめタウン中津において「スマホよろず相談会」を開催したほか、1月30日から毎週木曜日に、「移動型スマホ教室」を市内5ヶ所において順次開催しています。デジタルは暮らしが「豊か」になるだけではなく、時に「支え」にもなります。一人でも多くの方がデジタルの恩恵を享受できるように引き続き取組を進めてまいります。
次に学びの里なかつの推進についてです。
1月23日から2月23日の毎週木曜日、日本文理大学と大分市産業活性化プラザが実施するビジネスマン向けの産学官連携講座のオンライン講座を実施しました。令和3年度から続いている取組であり、ビジネスパーソンの学び直しの場となっています。
2月2日には、中津文化会館にて、パリオリンピックでバスケットボール女子日本代表のヘッドコーチを務めた中津市出身の恩塚亨さんを講師として、中津市民講座を開催しました。スポーツの技術に関することだけでなく、学ぶことの楽しさや新たに挑戦することの大切さについて、自身の経験を踏まえてお話いただきました。今後も市民をはじめ中津市に集う皆様の、学びに対する意識の向上を図ってまいります。
また、3月22日から5月6日にかけて、木村記念美術館にて企画展「中山忠彦追悼展」が開催されます。日本を代表する洋画家として活躍した、中津ゆかりの画家の画業を振り返る企画展となっています。
次に、安全・安心なまちづくりについてです。
1月25日に中津文化会館において、中津市安全・安心まちづくり推進大会を開催しました。安全・安心なまちづくりに功績があった個人の表彰やアマチュア落語家による防犯落語を行い、約330名の市民や関係機関・団体の皆様と共に、地域の安全確保に向けた防犯意識の向上を図りました。
次に、あらゆる主体との連携事業についてです。
大分県立芸術文化短期大学との連携により、市内企業の人材確保に関する課題や解決策を考えるフィールドワークが行われました。また、本耶馬渓支所管内の観光振興策について、日本文理大学の学生グループによる発表会が地域住民を招いて開催されました。こうした成果の一部は、来年度の実施に向け検討を進めてまいります。
また、1月22日、秋田県大潟村と水上スキー連携協力協定の調印式を執り行いました。ともに全国有数の公設水上スキー場を有し、国内トップレベルの大会を開催している中津市と大潟村が相互に連携・協力し、水上スポーツや観光の振興、人材の育成、情報発信等に取り組むことで、互いの施設のレベルアップや利用促進を図り、地域の活性化につなげてまいります。
2月16日、中津文化会館において、「NHKのど自慢」の公開放送が行われました。761組の応募の中から勝ち抜いた20組が出場し、抽選で選ばれた約400組・800名以上が観覧に訪れました。全国放送を通じて、中津市をPRすることができました。
2月17日には、九州周防灘地域定住自立圏共生ビジョン懇談会を開催し、次期ビジョンに向けて、各地域の課題や今後の取組などについて意見交換しました。定住自立圏の中心市として、今後も圏域全体の発展に努めてまいります。
以上をもちまして、報告を終わります。
議員の皆様方におかれましては、今後ともご指導ご協力いただきますようお願い申し上げます。