公開日 2011年10月01日
更新日 2020年06月09日
光化学オキシダント注意報発令時の対応について
光化学スモッグとは?
自動車や工場等の排出ガスに含まれる窒素酸化物や炭化水素などは、太陽の紫外線によって化学反応を起こし、「光化学オキシダント」を生成します。
光化学オキシダントの成分は、酸化物質で、ほとんどがオゾンです。
オゾンは、成層圏では有害な紫外線を吸収しますが、地上では毒性が強く、高濃度になると人体に大きな影響があります。
この「光化学オキシダント」は、窒素酸化物や炭化水素の大気中濃度が高く、紫外線が強い時に濃度が高くなり、白くモヤがかかったようになります。
この状態を「光化学スモッグ」と呼んでいます。風が弱く、気温が高く、日差しが強い日に発生しやすい傾向にあります。
特に春季や秋季の日差しが強く、気温が高く、風の弱い日に、高濃度になりやすい傾向にあります。
光化学オキシダントの人体への影響
「光化学オキシダント」は、高濃度になると人や植物などへ影響を及ぼし、人体への影響としては、目や喉(のど)などの粘膜に対する被害や気管支炎、喘息などの原因になるといった報告もされています。
- 目がチカチカする
- のどが痛い
- 呼吸が苦しい
「注意報」「警報」の発令
「光化学オキシダント」が高濃度となり、光化学スモッグが発生しやすい状況になった時には、「予報」「注意報」「警報」等を発令し、小中学校、幼稚園、保育園などに連絡するとともにインターネット(ホームページ)などを通じ、市民の皆様にお知らせする事にしています。
なお、光化学オキシダントの注意報として発令される段階の濃度では、重い症状は現れないといわれてきます。
また、光化学オキシダントを含む大気の測定値については、環境省ホームページで確認する事が出来ます。
光化学オキシダント注意報などの発令基準
注意報等は、大分県が発令する事になっていますが、県内では平成19年に津久見市等に発令された事があります。
光化学オキシダント濃度が一定の基準に達した場合は、注意報等を発令し、防災無線やテレビ、ラジオ等を通じて皆さんにお知らせしますが、中津市では、中学校、幼稚園、保育園などにFAX及び電話等で連絡するとともに広報車による広報を行う事にしています。
発令の基準
- 予報
濃度(1時間値)が0.10ppmを超え、さらに状態の一段の悪化が予想されるとき - 注意報
濃度(1時間値)が0.12ppm以上となり、状態の継続が認められるとき。 - 警報
濃度(1時間値)が0.24ppm以上となり、状態の継続が認められるとき。 - 重大警報
濃度(1時間値)が0.40ppm以上となり、状態の継続が認められるとき。
発令地域について
北部振興局(中津事務所)に観測地点があり、発令地域は北部地域(中津市・宇佐市)全域に連絡する事にしています。
発令時の対応
注意報等が発生されたときは、特に子どもや体調の悪い人などに影響が出やすいことなどを考慮して、次の点に注意して下さい。
- マスコミの報道に注意してください。
- 屋外での過激な運動を控えてください。
- 外気が屋内に入らないように窓を閉めてください。
- 自動車の使用や外出はできるだけ控えてください。
- 目やのどに刺激を感じるときは、水道水などで洗眼やうがいを行って室内で安静にして下さい。
また、症状が改善しない場合は、医療機関の診断を受けましょう。
注意報が発令されたからといって、すぐに健康に影響があるわけではありませんので、発令されたら屋外での激しい運動をなるべく控えるなど、冷静な対応をお願いします。