公開日 2016年09月01日
更新日 2020年06月17日
償却資産とは
個人・法人を問わず商店や工場などを営んでいる方が、その事業のために用いることができる器具、備品、機械などの有形固定資産(減価償却する資産)を「償却資産」といい、固定資産の課税対象となっています。
なお、「事業のために用いる」には,所有者がその償却資産を自己の営む事業のために使用する場合だけでなく、事業として他人に貸し付ける場合も含みます。
また、直接的に事業に用いていない従業員の福利厚生施設(社宅・宿舎・寮・社員研修施設等)の器具備品、構築物等も償却資産の課税対象となります。
構築物 | 広告塔、ネオン、門、塀、舗装路面など |
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機械及び装置 | 工作機械、木工機械、印刷機械、太陽光発電装置など |
船舶・航空機 | 船、飛行機、ヘリコプター |
車両及び運搬具 | 大型特殊自動車(ホイールクレーン、タイヤローラー等) ※自動車税、軽自動車税の対象となるものは除く。 |
工具・器具及び備品 | 事務用機器(複写機、パソコン等)エアコン、陳列ケース、医療用機器、自動販売機、工事用測定機器、看板など |
申告対象外
- 耐用年数1年未満の資産
- 取得価格10万円未満で法人税法等の規定により一時に損金算入されたもの
- 取得価格10万円以上20万円未満の資産で法人税法等の規定により3年以内に一括して均等償却を行うことを選択した「一括償却資産」
- 自動車税または軽自動車税の課税対象となる車両
取得価額とは
償却資産を取得するためにその取得時において通常支出すべき金額(当該償却資産の取引運賃、荷役費、運搬保険料、購入手数料、関税、据付費等(付帯費)を含む)のことをいいます。
耐用年数とは
資産の種類ごとに定められた法定耐用年数のことをいいます。
評価額の算出方法
- 前年中に取得した償却資産
取得価額×(1-2分のr)=評価額 - 前年前に取得した償却資産
前年度評価額×(1-r)=評価額
※r:耐用年数に応じて固定資産評価基準別表15に定める減価率
租税特別措置法で認められている「特別償却」及び法人税法または所得税法で認められている「圧縮記帳」をしていても,これを行なかったものとして計算します。
前年中に取得した償却資産の評価額は、取得月にかかわらず半年償却により算出します。
評価額の最低限度は取得価額の5%です。計算した評価額が取得価額の5%未満になる場合は、取得価額の5%でとどめます。
課税標準額とは
課税標準額は、1月1日現在の価格で、課税台帳に登録された価格をいいます。
課税標準の特例の規定に該当する資産以外については、上記により算出された評価額=課税標準額となります。
税額の算出方法
課税標準額 × 税率(1.4%)=固定資産税額
申告漏れ・錯誤について
申告漏れや錯誤があった場合は、地方税法第17条の5により5年間遡って修正申告をしていただき、税額を更正しますので適正に申告してください。
修正申告の方法は、「償却資産申告書(償却資産課税台帳)」の上部余白に「修正申告」と明記し、修正すべき内容や年度がわかるように記載してください。