心臓血管外科
心臓血管外科のご紹介
2016年10月に大分県北部地域で初めての心臓外科手術が中津市民病院で開始され、2年が経過しました。
心臓外科では、心臓の血管(冠動脈)が障害されて起こる狭心症や心筋梗塞に対する冠動脈バイパス術、心臓の逆流防止弁(弁膜)が障害されて起こる心臓弁膜症に対する人工弁置換術や弁形成術などを主に行っています(表-1、2)。
心臓外科の特徴としましては、人工心肺装置を使用して、心臓を一旦停止させて手術が行える体制が整っていることであります。
県北地域には従来心臓外科施設がなかったことから、北九州や別府に行って手術を受けるしかなかったのですが、心臓外科手術が可能になったことで、現在、通常の心疾患は中津市民病院で完結することができるようになったといえます。
血管外科については、大動脈瘤や大動脈解離などの大血管の疾患から足先の壊死を起こすような末梢血管の疾患まで幅広く診ています。特に、近年、高齢化や糖尿病、腎臓病などの増加とともに、重症化の傾向にありますが、カテーテル治療(血管内治療)も組み合わせて、最善の治療を行うべく努力しているところであります。
また、下肢の静脈が拡張し、皮膚がうっ滞する下肢静脈瘤に対して、静脈抜去・切除術を行ってきましたが、2019年4月から、より低侵襲なレーザー治療を開始する予定です。
2018年の傾向として(グラフ‐1)、人工透析のシャントトラブルに対する手術が増えていますが、近隣の透析施設との連携が強化されてきた結果だと考えています。
緊急輸血の供給の問題から、胸部大動脈瘤破裂や急性大動脈解離(胸部)に対しては、北九州や大分に緊急搬送して手術を行うことがあります。その場合でも、情報ツールを用いて大病院とのコミュニケーションを密にすることや、ヘリコプターによる搬送をよどみなく行うことで、患者さんの救命に尽力しているところであります。
今後も、さらに利用しやすい環境を整備していくことで、もっと多くの患者さんの治療ができればと考えています。
尚、当科ではNational Clinical Database: NCD(日本臨床データベース機構)における外科手術・治療情報データベース事業に参加しております。この事業は日本全国の手術・治験情報を登録し、集 計・分析することで医療の質の向上に役立て、患者さんに最善の医療を提供することを目指すプロジェクトです。本事業の詳細に関しましてはNCDのウェブサ イト(http://www.ncd.or.jp/)をご覧ください。
医師紹介
【氏 名】 | ||
【役 職】 | 副院長 主任心臓血管外科部長 |
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【専門分野】 | 心臓血管外科 | |
【専門医等】 | 三学会構成心臓血管外科専門医認定機構専門医・修練指導者 日本外科学会専門医・指導医 日本胸部外科学会九州地方会評議員 H19大分県医師臨床研修指導医講習会 |
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【所属学会】 | ・日本外科学会 ・日本胸部外科学会 ・日本心臓血管外科学会 ・日本血管外科学会 ・日本臨床外科学会 ・日本循環器学会 ・日本生理学会 ・アジア心臓血管外科学会 |
【氏 名】 | ||
【役 職】 | 心臓血管外科医長 | |
【専門分野】 | 心臓血管外科 | |
【専門医等】 | 下肢静脈瘤に対する血管内焼灼術実施医 ドイツ連邦医師国家資格 |
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【所属学会】 | ・日本外科学会 ・日本心臓血管外科学会 ・日本胸部外科学会 ・日本血管外科学会 |